白石でお節介を通して街を盛り上げたい

白石市在住の方へのインタビュー連載第3弾！
今回は伊達政宗公の家臣であった片倉小十郎にゆかりのあるお寺、傑山寺で寺庭をされている麻生公子さんのインタビューをお届けします。

厳格な父の元育ったからこそ、やりたいことが明確になった

ー いつお会いしても明るいエネルギーが伝わってきて、こちらも元気になれる麻生さんですが、子どものころはどのように過ごされていたのですか？

私は厳格な父の元で育ちました。父はとても厳格だったのですが、父の考える枠の中に収めようとする家庭に育ったので、私はその枠からとにかく早く出たいと思って過ごしていました。
その実家で苦労したベースがあったからこそ、自分がどうしたいかが明確に分かっていたところがあります。今はその亡き父への感謝の気持ちでいっぱいです。

白石で暮らすという選択と覚悟、白石の人のあたたかさ

ー 将来を考えられる中で、白石から出るっていう選択もあったと思うのですが、その中で白石で暮らしていく選択をされたと思います。そこの理由や、葛藤等は生じたりされましたか。

大学は白石を出て仙台に通っていました。私の場合は結婚相手が白石の住職だから、結婚を決める時に白石にこの先もずっと暮らすことも、お寺の寺庭になることも覚悟を決めました。
そうなった時に、ここは寺庭としての資格みたいなことではないので、 自分なりの筋道としては、奥さんとして入るというだけの話でした。
檀家さん曰く、いろんなことに失敗したとしても、とにかくがむしゃらで、一生懸命ということだけは伝わっていたようです。

なので、この人を助けなきゃと思ったと言われたことがあります。それも運が良かったと言いますか、本当に皆さんに支えられています。
一生懸命に頑張っている人を遠目で見ながらもずっと支えてくれる人たちが、白石には多いと感じています。すぐに手を出して助けてくれるというその時だけのお付き合いで終わるのではなく、本気の、あたたかい気持ちを持ってる方達が沢山います。

本音トークを大切にしてきた

ー お寺で生活される中でいいなとか、大切だなと思われることはありますか。

お寺にいると様々な方が悩み事を相談しに来られて、本音で話していかれます。なので私はいつの間にか、本音トークしかできなくなっているところがあります。
本音で話したところから何かがスタートすると思うので、お寺に通ってるうちに本音で悩みや楽しみをパッとお話いただけた時に「あ、この人今からスタートするんじゃないの」と思います。

私はよく住職に、君ほどのお節介おばさんはいないよと言われるのですが、もう一生、この性格を地で行こうかなと思っています。
関わりの中で、今はそっとしておいてほしいと思った時は少し距離を置いていただいて、またふと思い出して会いたいなと思って来たんです、というような方もおられます。そんな関係がいろんなとこにできていることに楽しさを感じ、お節介を色々と手がけています。

お節介をする人は昔はよくいましたが、ここ最近、人の内面に踏み込もうとするのはプライバシーと言われるようになってから、ほとんどいなくなってしまいました。
踏み込まれて、本当に嫌な時は嫌で良いです。けれども、それが必要になる時もあるかもしれません。そんな時に、お節介をする存在は大事なのではないかと思っています。

これから白石を出会いの街にして、ご縁のあるいろんな人に来てほしい

ー 今後白石をどんな街にしていきたいですか。

普通の出会いもお見合いも含め、「出会いの街白石」にしていきたいと思っています。

それこそ少し覗いたら、お茶飲んでいく？みたいに声掛けてくれるおばちゃんが、いろんな所にいるようなイメージです。
そのおばちゃんを寺庭全員でしてみたり、またはお寺とか宗教とかも関係なく、出会いの街にする活動をやってみたいと思っています。

ー 出会いの街白石っていうのを定着させて、それを見た人が行ってみたいってなって来てくれたら、嬉しいですね。
　 最後に、この記事を読まれている方へメッセージをお願いします。

ご縁があれば白石に来れるという言い方はおかしいですね。ですが、この記事を読んでる段階で、もうご縁があると思います。

白石についての色んな記事を読んだり、何か情報に触れることで、白石に対して興味が湧いたりすると思いますが、それもご縁の1つなのではないでしょうか。

そこからその方がいろんな人と出会いながら、自分の人生もこうしたいと思っていたところから少し外れたとしても、自分が今まで気づかなかったような人生も開けるよとお伝えしたいです。こうしたいって思ってきたかもしれないけれども、たとえその通りにならなくても、それ以上の幸せの道もあるということもお伝えできたらと思います。
ぜひ、白石に出会いにきてください。